80対20の法則は、仕事上つぎの点で有効です。
集中するべき顧客・商品の把握(売上、集客、単価の向上)
「売上の方程式」は、次のようになります。
売上 = 集客(②) × 単価(③)
「集客」と「単価」の両方から「80対20の法則」が成り立ちますし、大企業、中小企業問わず役に立つ内容です。
①80対20の法則
原因の2割は、結果の8割を占める。
「80対20の法則」は、原因の20%を見つけることができれば、非常に効率的に結果を残すことができます。一方で、結果に繋がりにくい80%の原因を一生懸命行えば行うほど、ドツボにハマっていきます。
さらに、「効率的な20%」を行えば、4倍の結果を残せます。ただ「非効率な80%」を行えば、1/4倍にしか結果は残せません。
実はこの差は、4倍でなく16倍もの差になります。
②単価up
例えば、書籍の中に出てきた話にはこのような話がありました。
【映画】
アメリカの映画を一定期間分析した結果、さらに集中した結果が得られた。数本の映画が、興行収入の大半を示している結果だった。
・映画の本数1.3%が、全興行収入80%
20%でなく1%が、収益の大半を占めているということは驚きですが、「タイタニック」など日本でも大ヒットしたことがある映画を想像すれば非常に少ない映画でも世界的ヒットになれば収益の大半を生み出すのは想像できますね。
③集客力up
例えば、書籍の中にはこのような内容があります。
【コンサルティング業界での大事な顧客】
コンサルティング業界では、新規の獲得でなく、次のクライアントとの関係性強化をしているコンサルタントが評価されるとあります。次のクライアントが利益をもたらしてくれるということを知っています。
・大口のクライアント
・長期のクライアント
〈核になる顧客を放さない四つのステップ〉
1)核になる顧客の共通点を調査。
2)核になる顧客に常軌を逸したサービス。
3)核になる顧客ニーズを満たす新商品・サービス開発。
4)核になる顧客と、業績低迷時でも信頼関係構築を。
〈販売成績を調べてなすべきこと〉
1)20%の営業マンを失わない様に、環境づくりに配慮
2)20%の営業マンと同じタイプを雇う
3)20%の営業マンの好調な時期を調べる。
※時間軸も20%に準ずる。
4)効率的な方法を全社員が実施する。
【具体的な集客アプローチ】
1)一番儲かる商品や売れ行きのよい商品の陳列スペースを増やす。
2)一番儲かる商品に的を絞って販促キャンペーンを実施する。
④製品管理
この本に、「50対5の法則」の話も少しでてきます。内容は、製品全体の50%が売上の5%しか占めていないというものです。つまり、その製品50%はやめるべきと述べています。
『不況で落ち込んでいるとき、力を入れるのではなく力を抜くこと』とも書いてありますね。
⑤その他「80対20の法則」例
今回は、マーケティング(集客、単価)や製品管理の面からお伝えしていきましたが、この法則は様々な場面で当てはまります。具体的には次のような内容です。
【投資収益率】
→ポートフォリオの20%が、運用益の80%を占める。
【コンピューターソフト(スマートフォンのアプリ)】
→ソフト(アプリ)の20%が、使用率80%を占める。
【事業】
→全社事業の20%が、売上の80%を占める。