こんにちは🐶
FP1級×MBAのウエル(@Konsultin)です♬
「収益性を分析・調査したい。。。」
このような悩みを抱えている方に向けて
「売上高総利益率」をお伝えします🐶
【こんな方に読んで欲しい】
- 「FP」や「会計」を学んでいる人
- 「資産運用」や「企業分析」に関心のある人
- 「売上高総利益率」などを見たことがある勤勉な人
企業分析を始めた頃、「売上高総利益率」を軽視していました。
私でも理解できるぐらいシンプルだと感じて、
もっと複雑で難しい経営・財務指標を学ぶべきだと思っていました。
しかし
年数を重ねるごとに
「売上高総利益率」は、企業分析にとって、非常に非常に非常に重要であることをひしひしと感じています。
今回
経営・財務指標である「売上高総利益率」について、
図解等も盛り込んで、お伝えしていきます!
商品力を示すのが【売上高総利益率】です!
「売上高総利益率」は
“商品力”を示す指標
です。
ちなみに、
財務指標の全体像は、次のとおりです。
今回は、「売上高総利益率」について、お伝えしています。
財務指標の全体像は、次のとおりです。
項目 | 財務指標 |
収益性 | 売上高総利益率 |
売上高営業利益率 | |
売上高経常利益率 | |
効率性 | 総資本回転率 |
棚卸資産回転率 | |
有形固定資産回転率 | |
安全性 | 当座比率/流動比率 |
自己資本比率 | |
固定長期適合率 |
以前に、自己資本比率も解説していますので、良ければご覧ください🐶
そもそも
「売上高総利益率」とは、どのようなものなのでしょう?
詳しく見ていきますね🐶
「売上高総利益率」とは
「売上高総利益率」は
企業が提供する“商品・サービス”の魅力を表す指標
を意味します。
つまり
「売上高総利益率」が
- 高い場合➡商品力が高い
- 低い場合➡商品力が低い
ということです。
「売上高総利益率」は、別名「粗利率」と呼ばれます。
【図解】わかりやすく解説
「売上高総利益率」について、図解を用いてお伝えします。
まず
計算式は、次のとおりです。
「売上高総利益率(%)」
=(売上総利益÷売上高)×100
計算式だけでは、暗記はできても、イメージしづらいですよね。
そのため、
イメージしやすいように、PL(損益計算書)をもとに図解でお伝えしていきます🐶
P/L(損益計算書)をズームしてましょう。
売上高に占める売上総利益が、売上総利益率です(左下部分)。
「売上高総利益率」が大事な理由
「売上高総利益率」が大事な理由は、
- 内部留保
に大きく関係するためです。
売上高総利益率が大きいと、
企業に残るお金=内部留保
が大きくなります。
個人で言えば「貯金」が大きくなるということです。
貯金が大きくなれば
- 自己投資のため、予備校に通って資格取得したり
- 自宅を買い替えたり
- 家電を最新に替えたり
できますよね。
これ、
企業の場合も同じです。
つまり
貯金=内部留保が増えれば
- 予備校➡従業員教育の充実
- 自宅購入➡店舗拡大
- 家電購入➡仕入増加
そして、上記の内容は、結果的に売上高の増加に繋がりますよね。
このように
- 売上高総利益率が高い
- 内部留保が大きい
- 教育/店舗/仕入の増加
- 売上高の増加
という順番にめぐり、好循環に向かいます。
このように
「売上高総利益率」が重要ということです。
イメージしてみよう
より具体的にイメージできるように
2つの視点から見ていきましょう。
- コーラ
- 製造業(Panasonic 対 バルミューダ)
では一つずつ見ていきますね。
具体例(コーラ)
例えば、
“あなた”が、コーラを販売している会社を経営していると考えてください。
“あなた”は、50円で作ったコーラを、100円で売りました。
- 売上100円
- 原価50円
すると、
あなたの利益は
利益50円(=売上100円-原価50円)
ですよね。
これが、
売上高総利益であり、
率(%)で表せば
50%(=利益50円÷売上100円)
になります。
つまり、
売上高総利益率(商品力)は
50%ということです。
ここで、「コーラB」という商品を「80円」で売る競合企業が出てきました。
こうなると、皆が「コーラB」を買うようになります。
(100円のコーラより、80円のコーラBを買いたくなりますよね)
すると、あなたは、
100円➡75円
に価格変更して販売していくようになります。
こうなると利益は25円(=売上75円-原価50円)ですよね。
さて、
この時、“あなた”のコーラである
「売上高総利益率」はいくつでしょうか?
そうですね。
33%(=利益25円÷売上75円)
になります。
まとめると
50%➡33%
に売上高総利益率が下がっていますね。
つまり
“あなた”が売っているコーラ(商品)の魅力が低下したということです。
このように、
商品力を示す指標を、「売上高総利益率」と言います。
また、先ほどの「コーラ」を図解してみましょう。
- 競合前:売上高総利益率50%
- 競合後:売上高総利益率33%
このようにとらえると、
売上高の低下により、売上総利益が下がっていますね。
製造業比較(Panasonic 対 バルミューダ)
実際の企業と照らし合わせてみていきます。
- Panasonic
- バルミューダ
ちなみに、
あなたは、どちらの企業の方が、売上高総利益率は高いと思いますか?
ヒントは、
「ファブレス」という点です。
では
見てみましょう♪
項目 | 売上高総利益率 |
Panasonic | 29.5% |
バルミューダ | 39.8% |
※Panasonicは2021/3、バルミューダは2021/12時点の数値
このように見ると、
バルミューダの方が、10%以上高いですね。
これだけの高さの理由は
「ファブレス(工場を持たない製造業)」という点が大きいです。
コチラについては、以下内容をご覧ください🐶
業種別平均ランキング
売上高総利益率の高さは
- 売上高が高い
- 売上原価が低い
に関係します。
さらに
売上高総利益率は、業種によって異なります。
では、ランキングを見ていきましょう。
業種 | 売上高総利益率(2020年) |
1)医薬品 | 50.5% |
2)小売業 | 43.6% |
3)情報・通信業 | 41.6% |
4)精密機器 | 39.5% |
5)サービス料 | 36.8% |
6)食料品 | 32.7% |
7)化学 | 30.5% |
8)繊維製品 | 30.3% |
9)電気機器 | 29.6% |
10)機械 | 28.1% |
このように見ると
売上高総利益率が高い
のは、「医薬品」業界です。
- 売上高高い
- コスト低い
というためですね。
財務指標の調べ方
売上高総利益率は、計算式で求めれます。
ただ
- 企業間比較(同業種で比較)
- 時間的比較(今期と前期で比較)
と複数で比較するとなると
企業分析に適したサイトを使った方が、自動で情報を収集することができます。
例えば、
マネックス証券の「銘柄スカウター」を使えば、
様々な経営・財務指標をパッと見ることができますよ。
この内容については、次をご覧ください🐶
まとめ
最後に
まとめ2つ
- 商品力を示すのが【売上高総利益率】です!
- もっと「財務諸表」を楽しく学びたい方へ
今回の内容を振り返り
次の行動に繋げていきましょう!
商品力を示すのが【売上高総利益率】です!
今回、
商品力を示す指標に
「売上高総利益率」
があることをお伝えしました。
売上高総利益率の高さは
- 内部留保の大きさ
に関係します。
そして、
- 売上高総利益率が高い
- 内部留保が大きい
- 教育/店舗/仕入の増加
- 売上高の増加
という順番にめぐり、好循環に向かいます。
ぜひ企業分析に
「売上高総利益率」を使ってみてください🐶
もっと「財務諸表」を楽しく学びたい方へ
「売上高総利益率」が
理解出来たら、次の行動に移していきましょう🐶
毎回計算する必要はないです。
サイトを利用しましょう。
\今すぐ登録して手間を減らしましょう/
また、おススメの本はコチラになります。
- 企業分析用
- 中小企業診断士用
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以上
また来てくださいね🐶